日本レジデンシャル投資法人と日本コマーシャル投資法人は、スポンサー会社のパシフィックホールディングスが3月10日に会社更生手続きを申請したことを受けて、直接的な影響はないとするコメントを発表した。二つの投資法人は今後、新たなスポンサー会社の選定活動を本格化する。

 日本レジデンシャル投資法人の運用会社は、パシフィックホールディングスに3億円を貸し付けている。同投資法人は貸付金が回収不能になる恐れがあるものの、運用会社の資金繰りに支障が生じることはないと説明している。取引金融機関と協調して、新スポンサーの選定を進めていることも明らかにした。

 日本コマーシャル投資法人は、借入金のリファイナンスに関して金融機関との折衝において一定の影響が出るとの懸念を示した。ただ、新スポンサー選定作業を円滑に進めることなどで、安定的な資金繰りを確保する考えだ。

 パシフィックホールディングスは、日本コマーシャル投資法人の発行済み投資口数の4.8%にあたる1万2400口を保有している。日本レジデンシャル投資法人については全体の0.52%にあたる1282口を保有している。会社更生手続きのなかで、これらの投資口が売却された場合には、投資口価格に影響が出る可能性もある。