神田錦町三丁目共同建替計画(仮称)の完成イメージ。博報堂旧本館の外観を一部復元する(資料:住友商事)
神田錦町三丁目共同建替計画(仮称)の完成イメージ。博報堂旧本館の外観を一部復元する(資料:住友商事)

 住友商事、博報堂、三井住友海上火災保険、大修館書店、安田不動産の5社は2012年11月、神田錦町三丁目共同建替計画(仮称)の建設に着手した。地上17階地下2階建て、延べ床面積5万2850m2、免震構造の複合ビルを建設する計画で、2015年3月末の完成を予定している。

 土地代を除く総事業費は約200億円。各社の出資割合は、土地の持分に応じて博報堂44.5%、住友商事31.9%、三井住友海上火災保険9.8%、大修館書店8.9%、安田不動産4.9%だ。住友商事が幹事会社を務める。

 建設地は地下鉄神保町駅から徒歩1分、神保町三井ビルディングの南側に位置する。かつては博報堂旧本館など6棟のビルが立っていた。建設するビルは1階~2階が店舗、3階がカンファレンスホール、4階~17階がオフィスフロアとなる。事業主各社が区分所有する予定だが、フロアの配分や賃貸、非賃貸の割合は決まっていない。オフィスフロアの基準階床面積は2070m2(626坪)で、すべて賃貸される場合の総賃貸可能床面積は2万9290m2となる。

 災害時のBCP(事業継続計画)対応としては、免震構造のほか、中圧ガスの利用によって10日間程度の連続運転が可能となる非常用発電機を採用する。計画敷地内の区道を移設して整備する千代田区の公園とも防災機能の連携を図る。ビルの1階に、マンホールトイレなどの資機材を保管する神田消防団格納庫を配置する。



開発名:神田錦町三丁目共同建替計画(仮称)
所在地:千代田区神田錦町3-22ほか(住居表示)
最寄り駅:地下鉄神保町駅徒歩1分
面積:土地6049.85m2、延べ床5万2850m2、オフィス賃貸可能床2万9290m2
構造、階数(地上/地下):S・SRC・RC造・免震構造、17/2
用途:事務所、店舗、集会所
事業主:住友商事、博報堂、三井住友海上火災保険、大修館書店、安田不動産
設計者:日建設計
施工者:鹿島・清水建設JV
工期:2012年11月~2015年3月(予定)
総事業費:約200億円(土地代を除く)