新生銀行旧本店ビル
新生銀行旧本店ビル

 ケネディクス、東急不動産、日本政策投資銀行の3社は、千代田区内幸町2丁目の新生銀行旧本店ビルを特別目的会社(SPC)を通じて取得する。取得金額は約510億円。売り主はモルガン・スタンレーグループのファンドだ。2012年12月7日に引き渡しを受ける。

 3社は共同で、同ビルを賃貸オフィスビルに建て替える。地上20階地下2階建て、延べ床面積約5万7500m2の規模で、2013年の解体工事着手、2017年内の完成を予定している。土地・建物の取得価格を含めた総事業費は800億円程度を見込む。3社の出資比率は非公表だが、政策投資銀行が過半を出資し、次いで東急不動産、ケネディクスは少額出資となるもようだ。

 建て替え事業にあたっては、ケネディクスがアセットマネジメント(AM)業務を、東急不動産がプロジェクトマネジメントをSPCから受託する。東急不動産は開発やテナントリーシングを手がけ、完成後にビルを一括賃借する。日本政策投資銀行は資金調達に関するアドバイザリー業務を担当し、グループ会社のDBJアセットマネジメントがケネディクスと共同でAM業務を受託する。設計は、新生銀行旧本店ビルを設計した日建設計を予定している。

 新生銀行旧本店ビルは地上22階地下5階建て、延べ床面積6万2423m2で、日本長期信用銀行の本店ビルとして1993年に竣工した。ガラスに穴を空けて点支持するDPG(Dot Point Glazaing)工法を大規模に採用し、完成時には建築的にも注目を集めた。2008年3月にモルガン・スタンレーのファンドが1180億円で取得したが、その後ローンがデフォルトし、2012年7月にケネディクスが取得に向けた優先交渉権を得ていた。長銀の経営破綻後も事業を引き継いで入居していた新生銀行は2010年に退去し、空きビルの状態が続いていた。


【売買の概要】
名称:新生銀行旧本店ビル
買い主:ケネディクス、東急不動産、日本政策投資銀行のSPC
売り主:モルガン・スタンレーグループのファンド
価格:約510億円
所在地:千代田区内幸町2-1-8(住居表示)
最寄り駅:地下鉄霞ケ関駅徒歩2分
面積:土地5998.50m2、延べ床6万2423.66m2
構造、階数(地上/地下):S・SRC造、22/5
竣工:1993年
取引時期:2012年12月(引渡)

【開発の概要】
開発名:新生銀行旧本店ビル建て替え(仮称)
所在地:千代田区内幸町2-1-8(住居表示)、2-16-1(地番)
事業費:約800億円
最寄り駅:地下鉄霞ケ関駅徒歩2分
面積:土地5998.50m2、延べ床約5万7500m2
構造、階数(地上/地下):S・SRC造、20/2
用途:事務所
事業主:ケネディクス、東急不動産、日本政策投資銀行
アセットマネジャー:ケネディクス、DBJアセットマネジメント
プロジェクトマネジャー:東急不動産
設計者:日建設計
施工者:未定
竣工:2017年内(予定)