コロナ感染の第4波に揺れた大阪。足元は落ち着きを取り戻しつつありますが、長引くコロナ禍は大阪経済に大きな打撃を与えています。地価にも影響が及び、2021年の地価公示においては、全国商業地の地価下落率上位10カ所のうち実に8カ所を大阪が占めました。とはいえ不動産取引がなくなることはなく、アフターコロナを見据えた大型投資も散見されます。日経不動産マーケット情報2021年7月号の特集「大阪の不動産投資市場」では、こうしたトレンドやオフィスの需給動向を解説しました。併せて、大阪都心でこの1年間に行われれた不動産取引を地図と表にまとめています。大阪の今を知る材料としてぜひご覧ください。

 五輪開催を1カ月後に控える東京では、コロナ感染者の減少が思うように進んでいません。ニッセイ基礎研究所とクロスロケーションズの調査によると、足元のオフィス出社率はコロナ禍前の5割程度。緊急事態宣言が解除される6月21日以降、出社率がどの程度で推移するのか、さらにオフィス需要にどのような影響を与えるかが気になるところです。7月号では、シンクタンクや証券会社、不動産仲介会社のスペシャリスト20人の協力を得て、東京のオフィス市況を占う「アナリスト予測」を掲載しましたが、オフィス需要については見解が割れました。20人がそれぞれ市況をどう予測しているのか、本誌でご確認いただければと思います。

 売買レポートは、シンガポールREITが388億円で取得した日本ヒューレット・パッカード本社ビルや、米ラサール インベストメント マネージメントが350億円でファンドに組み入れた10物件、独デカ・イモビリエンが200億円超で取得した住友商事心斎橋ビルなど、記事22本を収録。これらを含む取引事例103件を一覧表にまとめています。

 なお、2002年の創刊以来の取引データは「ディールサーチ」で提供しています。REITの運用実績データなども収録していますので、トラックレコードをお探しの際はぜひ利用をご検討ください。

編集長 三上 一大