「高い評価を受けてうれしい」、「なぜ、当社のビルが入っていないのか」――。先日、弊誌がまとめた東京の優良オフィスビル50選に関して、様々な問い合わせや意見をいただいた。50選から漏れた理由を尋ねられることも多かった。サイトやメールを通じて評価対象とするオフィスビルの情報収集を告知したが、把握できなかったビルもある。

 中央区新川にある東京ダイヤビルディングも、そうしたビルの一つだ。先日、ビルを所有、管理している三菱倉庫にビルを案内してもらう機会を得た。データセンター対応のビルなので、設備スペックはかなり高い。バックアップ電源を備え、高速通信回線も敷設している。このビルはアメニティー面も充実していた。大規模な食堂が二つあり、ソファーが並んだ快適そうなリフレッシュコーナーもあった。改修工事によって免震化しており、評価対象になっていれば上位に入ってもおかしくない。

 優良なビルは、まだあるはずだ。今回の50選の評価項目とは違った角度から評価を加えると、また違った優良ビルが浮かび上がってくるだろう。あるビルオーナーからは、「省エネや屋上緑化といった環境への配慮を評価項目に加えたらどうか」と提案を受けた。オフィス管理の状態や執務環境の快適さといった評価項目も考えられる。数字で表現しにくい項目を、いかに評価につなげるかが課題になるだろう。次の優良ビル選定に向けて、評価項目や方法などに関するアイデアを寄せてほしい。

(徳永 太郎)

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