ラーメン店やバーゲンセールなど、行列ができるものは珍しくない。しかし、この記事にはびっくりした。よりによってラブホテルに行列ができるとは…。インターネット上のあちらこちらで記事が取り上げられていたから、驚いたのは私だけではないようだ。

 以前、ラブホテルマネジメント会社を取材したことがある。その会社によると、ラブホテルには実は2種類あるのだそうだ。一つは風適法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の管理下にある本当のラブホテル。もう一つは旅館業法に基づき旅館業として営業許可を取得したラブホテルだ。建前上はあくまでも旅館なので、厨房がホテル内に備えられており、部屋もシンプルなものだ。許認可手続きが容易な後者が主流になってきたという。

 これに加えて、第三の勢力が増殖しつつある。「稼働率を上げるために、シティホテルがラブホテル化している」と指摘するのはAさんだ。調べてみると、「デイユース」と称して打ち合わせや昼寝用に部屋を貸し出すシティホテルがけっこうある。日中の3時間という設定が多く、二人で利用した場合の料金が提示されていたりする。こうなると、実際の利用目的は限られそうだ。

 昨年秋、ある外資系投資会社がラブホテルの収益性の高さに目を付けて、ファンドを組成した。すると関心を呼び、ロイターがまず報じ、フィナンシャル・タイムズ紙でも「日本独自の臆面のない "love hotel" に投資するファンド」と紹介された。もちろん、love hotel は和製英語なのだが、欧米にはそれ専用のホテルというのはないらしく、日本オリジナルの存在として日本の名称をそのまま使ったようだ。いずれ、nighter(ナイター) や anime(アニメ) のように、love hotel という言葉がビジネスモデルとともに輸出される日が来るかもしれない。

(三上 一大)