不動産流動化ビジネスなどを手がけるアセット・マネジャーズは、千葉県にある松戸市綜合卸売市場の経営に取り組む。市場の所有企業が経営破綻したため、土地・建物を買い取り、子会社を設立して運営を引き継ぐ。主な収入は、施設を使用している卸売会社などから受け取る賃料だ。土地・建物の取得費に対する賃料の表面利回りは、10%以上になる見込みだという。賃貸不動産投資と考えた場合、オフィスや住宅より高めの利回りだ。

 しかし、卸売市場の運営は難しい。最近は取引額が減少している市場が増えている。大手スーパーマーケットなどが、卸売市場を通さずに仕入れることが増えているからだ。業績改善に思い切った手を打たなくては、市場の経営は先細りになる可能性がある。松戸市の近くでは2002年、柏市公設総合地方卸売市場がマグロの卸売場全体を低温化して鮮度を保持する設備を導入した。全国的にみても早い取り組みで、水産部門のてこ入れに成功している。

 経営が苦しかった松戸市綜合卸売市場は、こうした施設の改善面で遅れをとっている。施設に投資して活性化させなければ、市場を使う卸売会社などが減り、利回りは低下する。このことはアセット・マネジャーズも承知していて、「不動産投資ではなく、市場の再生というスタンスで取り組む。様々なアイデアがある」と話している。従来の経営者とは一味違った活性化策を期待したい。

(高橋 敏雅)