政府は2005年に就業人口の10%を占めている在宅勤務者を、2010年までに20%に増やす方針だ。在宅勤務を導入する企業に対し、ネットワーク機器などの固定資産税を、2/3に引き下げるなどの手段を講じる。

 もし本当に、在宅勤務者が増えることがあれば、オフィスで働く人の数が減少する可能性がある。するとオフィスの需給バランスが崩れるかもしれない。ちょっとした遊び気分で、東京でオフィスワーカーが10%減ったらどうなるのかを考えてみよう。ニッセイ基礎研究所の、再考/東京オフィス市場の「2010年問題」の結果が、この遊びに応用できそうだ。

 レポートでは「東京23区のオフィスワーカーは、団塊世代の退職により、2005~2010年には約10万人(2005年のオフィスワーカーの約3%に相当)減少する。面積に換算すると、延床面積340万m2、丸の内ビルディング21棟分に相当する需要が市場から消える」となっている。

 オフィスワーカーが3%減少することで340万m2の需要が無くなる。ならば10%減で1133万m2、丸の内ビルディング70棟分の需要が市場から消えることになる。極端な例かもしれないが、今後、オフィスビルの需給バランスをみていくうえで、こうした視点も必要になるだろう。

田村 嘉麿