不動産の専門家の39%は価格上昇があと1年続くとみており、25%は2年は続くとみている。3~5年は続くと読む強気の専門家も11%いる――。ニッセイ基礎研究所がこのたび実施した不動産市況アンケート調査で、このような結果が明らかになった。

 調査は年に1回、実施している。第3回目となる今年は、不動産会社や建設会社、金融機関、保険会社、ファンド運用会社、格付機関などで仕事をしている専門家215人を対象に、10月上旬に実施した。回答者数は121人だ。不動産売買市場の現状について、50%の専門家が「価格は高いが適正な範囲での取引が中心になっている」と回答した。この割合は年々増加しており、今回初めて、「過熱気味」と考える人の割合を上回った。現状肯定派が増えた理由として、「不動産賃貸事業に関わるファンダメンタルズの改善で、高値取引への警戒感が薄れた」と同社では分析している。

 実際、東京のオフィス賃料が2004年下期を底に上昇傾向を強め、将来のキャッシュフローの成長を見込める市場環境に変化した。少し前までは理解を超える高値だと判断していた物件が、さらに高値で転売されている状況も、専門家に高値での取引を肯定させる原因になっている。こうした現状肯定的な見方に対して、「市場を過熱気味と判断する専門家もいまだ4割強を占めていることを忘れてはならない」と、同社はくぎを刺している。

 調査レポートは11月9日以降、ニッセイ基礎研究所のウェブサイトに掲載する予定だ。