テーオーシー(TOC)は5月12日、経営陣による株式公開買い付け(MBO)が不成立になったと発表した。買い付け期間は4月9日から5月11日。1株800円での買い付けに応募したのは約1000万株で、当初予定の5分の1に満たなかった。

 TOC株は、ダヴィンチ・アドバイザーズが4月25日に対抗買収を提案したことから値上がりして、TOC経営陣側の買い付け価格を上回る状況が続いた。5月1日にはダヴィンチの買い付け価格と同じ1株1100円の高値を付けた。

 TOCは賃貸収益の柱である西五反田のTOCビル(東京卸売センター)の再開発と一時的な減収に備えるために、MBOによって非上場化する予定だったが、ダヴィンチの介入でその目算が崩れたことになる。ダヴィンチが求めていた公開買い付け期間の延長には応じなかったが、同社からの買収提案については「先方のコンプライアンス(法令順守)体制などを確認したうえで、選択肢の一つとして真摯(しんし)に検討する」と話している。