東京証券取引所は2008年5月ころをめどに、東証REIT指数を対象にした先物取引の新商品を導入する。金融派生商品(デリバティブ)の品揃えを拡充して、投資市場の活性化につなげる考えだ。
東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託)全銘柄の値動きを示すもので、東京証券取引所が公表している。新たな先物商品は一定期間後のREIT指数を予想して、今の価格で「売るか」、「買うか」を予約する。取引単位は指数に1000円を乗じた金額だ。買いを予約して、一定期間後に指数が上昇すれば差額を得ることができる。あくまで指数を対象とした取引であるため、REIT投資口の受け渡しはない。
東京証券取引所はREIT指数の先物取引のほか、TOPIXを対象にした新しい先物取引商品も導入する考えだ。商品の取引時間についても、従来の9:00~11:00、12:30~15:10に加えて、新たに16:30~19:00の遅い時間帯を追加する。海外投資家の参加を促す目的だ。これらのしくみについては、12月27日までパブリックコメントを実施して、広く意見を募っている。
REITに関する派生商品としては、大阪証券取引所も2008年5月をめどにREITのオプション取引を導入する方針を明らかにしている。