特集 中規模オフィスビルの開発動向
不動産各社が棟数拡大へ、本格回復に向けコスト増のジレンマ
不動産各社が中規模オフィスビル開発の本格化に向けて動き始めた。着工件数は緩やかな回復基調が続き、棟数の拡大をめざして開発用地の仕入れを強化する不動産会社が増えている。新規に中規模ビルをシリーズ展開するデベロッパーも増えた。ただし、足元では急激な建設費の高騰が影を落としている。
トピックス 新しい建物環境認証システム
中身が見えるCASBEE普及版、築40年含む38ビルに認証付与
格付けの結果に加えて、その根拠も点数で示される新しい建物環境評価システム「CASBEE不動産マーケット普及版」の先行認証結果が7月に発表された。認証を受けたのは大小、新旧が入り交じったオフィスビル38物件。築30年超で最高ランクの「S」の認証を取得したケースもある。どのビルがどんな評価項目で点を獲得したのか、横並びにしてみた。
オフィス市況トレンド 新築オフィスビルの稼働率
2013年完成物件は9割弱が内定、京橋エリアが好調、新宿は苦戦
東京都心では、8月30日に千代田区大手町1丁目で大手町タワー(開発名称:大手町1-6計画)が、9月4日には港区六本木1丁目でアークヒルズサウスタワーが相次いで竣工した。2013年のオフィスビル供給は少なく、年内に竣工する延べ床面積1万m2以上の賃貸オフィスビルは、日土地虎ノ門ビルの1棟を残すのみとなっている。
オフィス市況トレンド 企業移転ニュース
アークヒルズサウスが内定4割で竣工、シーバンスS館に総合リース会社
売買レポート
- 延べ床10万m2の“軍艦ビル”、APL、セキュアードなどが1170億円で
- フォートレスが420億円で取得、CMBSデフォルトの大型ホテル
- 読売新聞が坪6700万円で取得、2016年以降に建て替えへ
- 広尾の開発用地7000m2、住友不動産が取得
- 4万m2超を166億円で売却、容積率200%の準工業地域
- 旧変電所をホテルに、アパグループが562室で計画
- 神戸の高級賃貸10万m2、ブラックストーンからPAGに
- 2000m2強を46億円で取引、日テレが事業用地に
- 新川と原宿の自社ビルを相次ぎ売却、中野に移転のキリンホールディングス
- トーセイに売却し本社移転、アパレルのクリムゾン
- 心斎橋の大規模ビル持分、三井不動産が売却
- 中東と香港の資金でビル取得、東西アセット・マネジメント
- 表参道駅近くのオフィスビル、ローンスターからゴールドマンに
- 東京・横浜の6棟を売却、DREAMなどの住宅ファンド
- ラサールの一棟貸しビル、大阪のピカソが長期保有へ
- 140億円でセンコーが取得、三陽商会の複合施設 ほか
売買事例一覧 124件
直近3号分は日経不動産マーケット情報のトップページまたは画面右側の「売買事例一覧」からご覧いただけます。過去の売買事例データは、日本最大級の事業用・投資用不動産取引データベース、DEAL SEARCH(ディールサーチ)に収録しています。
ダイジェスト――開発、戦略、経営、注目レポート
- SIA不動産投資法人に上場承認、750億円規模で10月9日を予定
- 私募ファンドからREITへ物件譲渡進む、三井住友トラスト基礎研 ほか