2008年に本誌がウェブサイトに掲載した約1300本のニュース記事や連載企画などを対象に、アクセス数(読者が記事を呼び出した回数)を集計したところ、リプラスが破産したことを伝えた記事が1位になった。2008年は不動産投資市場を取り巻く環境が一変し、資金調達難から経営が破綻する不動産会社が相次いだ。アクセス数のベスト50も、企業の経営破綻に関する記事が上位を占めた。ベスト50は下の表の通りだ。アクセス数の集計期間は2008年1月1日~2009年1月5日とした。
経営破綻に関してはリプラスのほか、都市デザインシステム(2位)、レイコフグループ(3位)、ダイナシティ(6位)、ノエル(7位)、アーバンコーポレイション(8位)などが50位以内に入っている。26位にランクインしたニューシティ・レジデンス投資法人の民事再生申請のニュースは、国内上場REIT(不動産投資信託)で初の経営破綻として業界関係者に与えた衝撃も大きい。不動産そのものに投資するREITが破綻するのは、世界で初めてとも言われている。
REIT破綻という異常事態を受け、みずほ信託銀行運用ユニット投資業務部総合運用室の小川剛宏参事役に対するインタビュー記事を3日間にわたってウェブサイトに掲載した。機関投資家の立場からREIT破綻の背景と市場の問題点を解説した内容に、読者からの高い関心が寄せられた。12月に配信したにもかかわらず、連載第1回が年間ランキングの19位にランクインしている。
不動産売買に関するニュースでは、10月に配信したアトリウムが秋葉原駅前の商業施設を個人投資家に売却した記事が4位に入った。このほか、ドイツ証券のファンドなどによる六本木ヴェルファーレ跡地の取得(21位)、森ビルの臨海副都心の開発用地取得(31位)、アーバンコーポレイションによる表参道沿いの店舗ビル売却(34位)、スルガコーポレーションによる紀尾井町TBRビルの跡地売却(36位)などの記事がよく読まれた。
●2008年のウェブアクセスランキング(集計期間2008/1/1~2009/1/5)