今後の不動産市況について「やや良くなる」との見方が増加した――。ニッセイ基礎研究所が不動産分野の実務家、専門家を対象に実施した不動産市況アンケート調査で、このような結果が明らかになった。調査は毎年実施しており、今年で6回目となる。

 現在の景況感については「悪い」と答えた人が58.8%と最も多く、次いで「やや悪い」(38.2%)となった。両者を合わせると97%に及ぶ。今後6カ月後の市況見通しについては、「変わらない」(46.1%)、「やや良くなる」(38.2%)の順に多かった。1年前の調査では「悪くなる」、「やや悪くなる」との回答が合計で90%を超えていたが、今回は15%弱に激減した。「やや良くなる」との回答は、昨年の3.9%から大幅に増加している。こうした結果について、ニッセイ基礎研究所は「市況にやや明るい兆しも見えた不動産投資市場」と表現している。

 6カ月後に「良くなる」、「やや良くなる」と答えた人に、その理由を尋ねたところ、「J-REIT市場の不安払拭(ふっしょく)」が55.0%と半数を超えた。「投資資金流入の持続」(50.0%)、「金融機関の融資姿勢の改善」(45.0%)といった回答も多かった。

 不動産投資市場が持続的に成長するために必要な政策も聞いたところ、「J-REITなど不動産証券化市場の信任回復政策」が65.7%で最も多かった。「海外からの不動産投資資金流入策」(47.1%)、「総人口増加政策」(44.1%)に対する期待も高い。このほか、アンケートでは「環境規制強化が不動産投資に与える影響」についての調査結果もまとめている。

 調査は不動産会社や建設会社、金融機関、保険会社、不動産仲介、不動産管理、ファンド運用会社、投資顧問などの業務に携わる専門家200人を対象にアンケートを実施し、102人から回答を得た。