大阪証券取引所は、ダヴィンチ・ホールディングスがヘラクレス市場からの上場廃止に向けた猶予期間に入ったと発表した。3月31日、有価証券報告書の提出により、2009年12月期決算での債務超過が確定したことを受けての措置だ。ダヴィンチは、すでに2月18日の決算短信で債務超過を発表していた。

 猶予期間は1年間で、2010年1月1日にさかのぼって適用される。債務超過の状態で月間平均株価が1万円を切った場合には上場廃止となる。同社の3月31日終値は3335円。近く整理銘柄に指定され、その後1カ月で上場廃止となる可能性が高い。株価が回復しても、今期(2010年12月期)決算で債務超過が解消しない場合には上場廃止となる。

 ダヴィンチは前日の3月30日、三菱東京UFJ銀行など15行のシンジケート団との間で、同日を期限とするローンの期限延長を取り付けている。金額は約11億円で、期限は2010年9月14日。邦銀シンジケートローンの期限延長は、同じくダヴィンチに220億円を貸し付けているBNPパリバグループが、9月14日までの返済期限延長の条件として求めていた。