御茶ノ水ソラシティの完成予想(資料:大成建設)
御茶ノ水ソラシティの完成予想(資料:大成建設)
御茶ノ水ソラシティの建設地
御茶ノ水ソラシティの建設地

 千代田区神田駿河台の日立製作所旧本社ビル跡地で建設が進む再開発ビルの名称が、「御茶ノ水ソラシティ」に決まった。事業主は大成建設、ヒューリック、安田不動産、昭栄、有楽土地の5社が出資する駿河台開発特定目的会社だ。オフィス、店舗、教育関連施設、文化交流施設などからなる複合ビルを建設する。2013年3月に完成する予定だ。

 ビルはJR御茶ノ水駅前で建設が進んでおり、地上23階地下2階建て、延べ床面積10万2000m2の規模となる。免震構造を採用した。ビル名称のソラには、オフィス空間のコンセプトを「まるで大きな宙(そら)の中で過ごすような快適さ」としたことを反映した。

 ビルにはLED照明を全面採用する。賃貸オフィスとなる6階~23階の18フロアに約1万4700台のLED照明器具を設置し、照明消費電力を最大で約50%削減する方針だ。外壁の東西面の縦リブ(垂直に伸びる庇状のもの)による日射遮蔽効果などで、熱負荷を大幅に低減する。CASBEE(建築総合環境性能評価システム)のSランクも取得する予定だ。

 太陽光発電の導入や地下鉄湧出水の活用にも取り組む。共用部用に2000KVAの非常用発電機を設置しており、最大72時間の電力供給が可能となる。テナント用として、1000KVAの非常用発電機を2台設置できるスペースも用意する。


開発名:御茶ノ水ソラシティ
所在地:千代田区神田駿河台4-6
最寄り駅:JR御茶ノ水駅徒歩1分
面積:土地9547m2、延べ床約10万2000m2
階数(地上/地下):23/2
用途:オフィス・店舗・教育関連施設・文化交流施設・駐車場
事業主:駿河台開発特定目的会社
設計者:大成建設
施工者:大成建設
工事監理:久米設計
工期:2010年11月~2013年3月
PAL低減率(計画時):35%
ERR(計画時):43%(ただし、LED照明の全面導入前に計算した数値であり、再計算によってさらに改善する可能性がある)