「中小ビルの災害対応マニュアル 2012年版」と「防災ポケットブック」
「中小ビルの災害対応マニュアル 2012年版」と「防災ポケットブック」

 東京ビルヂング協会の中小ビル事業委員会は、ビル事業者向けの「中小ビルの災害対応マニュアル 2012年版」とテナント従業員向けの「防災ポケットブック」を作成した。東日本大震災の教訓を踏まえて、とっさの行動に生かせる内容に仕上げた。

 中小ビルの災害対応マニュアルはA4判、約40ページで、準備編、被災編、資料編の3部構成。大地震時に冷静に行動するための「慌てないガイド」や、非常放送のモデル文などを盛り込んだ。停電対応チェックリストは、計画停電も想定して対応すべき内容を示した。震災時の安否確認に有効だったことから、ツイッターの利用も呼びかけている。

 防災ポケットブックは携帯できるカードサイズだ。地震だ! その時どうする、被災場所別安全行動、安否確認、地震警戒宣言が出たらどうなる?、サバイバル情報――などで構成される。会員企業のテナントに配布することを意図した。

 大規模ビルに比べて管理人員の少ない中小ビルでは、大震災時に多種多様な対応が求められる。ビル事業者のソフト面の対応強化やテナントの共助体制が重要だとの判断から、6年ぶりに内容を改訂した。

 マニュアルやポケットブックは日本ビルヂング協会連合会の会員以外でも購入できる。希望者は同連合会のウェブサイトから申し込む。