東京都内の主要オフィスビルのテナントがビル事業者から請求される電気料金の平均単価は、1kWhあたり24.4円であることが、日経不動産マーケット情報の調査でわかった。

 単価を答えたテナントは102者で、19円以下が8%、31円以上が5%だった。単価はビルの運営条件によって異なり、単純に高い安いを論じることはできない。だが、東日本大震災後の節電活動や電気料金値上げに伴い、「請求単価の根拠が不明朗」という声が、テナントから上がるようになっている。

 結果について、ビル管理に詳しい専門家は「電気料金はビル事業者が損をしない範囲で決めているケースが多い。本来、説明できなくてはならないものだが、どんぶり勘定のところもある。根拠を問われて答えられないビル事業者も多いだろう」と語る。

 調査は2012年4月~5月、東京都内の延べ床面積1万m2以上の主要オフィスビルのテナントを対象に実施し、315件の有効回答を得た。結果は8月20日発行の調査レポート「3.11以降のオフィスビル テナントニーズ」に収録。「日経不動産マーケット情報9月号」にも関連記事を掲載した。

3.11以降のオフィスビル テナントニーズ、節電・防災・省エネ改修・内装への要望

3.11以降のオフィスビル テナントニーズ
節電・防災・省エネ改修・内装への要望

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A4判、56ページ、2012年8月20日発行