不動産証券化協会(ARES)は12月20日、「ヘルスケア施設供給促進のためのREITの活用に関する実務者検討委員会」(委員長:田村幸太郎 牛島総合法律事務所 弁護士)の中間とりまとめを公表した。REIT(不動産投資信託)がヘルスケア施設を取得・保有する際に必要となる情報や課題、対応策などについて一覧表に整理した。

 REIT側の事業者が、ヘルスケア施設のオペレーターから取得したい情報は約40項目。施設の収支明細や稼働率(入居率)、オペレーターの財務諸表などを必要な項目と位置づけた。一方、入居者の要介護度、退去事由、一時金未償却残高、営業費用・内訳の推移などの項目は、精緻なキャッシュフロー分析のために開示が望ましい項目と判断した。

 これらの情報については、すでに開示しているオペレーターがいる一方で、開示に抵抗感を持つオペレーターも存在する。守秘義務契約を結ぶなどの案を対応策として挙げた。開示自体に問題はないが、適時開示となるとオペレーターの負荷が増す項目もある。この課題には、デューデリジェンス事業者がデータ更新作業を担う案が示された。

 ARESの委員会は、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を対象に、主に情報開示をテーマとして議論してきた。当初は「ヘルスケア施設の供給促進」を目的としたが、「入居者の安定的な居住の確保」に貢献していくことも確認した。報告書は、REITを活用する効果や意義について、オペレーターの理解を得ることが必要と記している。

 ARESの中間取りまとめを受けて国土交通省は、2014年度にヘルスケアREITの取得・運用に関するガイドラインを整備する。6月をめどに公表する計画だ。