上海の賃貸オフィス市場は発展途上で市場規模も小さいが、近年急増したグレードAビル市場では、すでに東京や香港などと同規模に成長してきた。賃料水準は、現状では東京などを大きく下回るが、中国経済の成長に伴って中期的には東京と同水準まで上昇するという予想もある。上海の中心部は浦西と浦東に大きく分けられる。浦東の陸家嘴(りくかすい)は超高層ビルが連なる、上海を代表するオフィスエリアだ。一方、浦西の静安(じょうあん)は古くから商業エリアとして繁華性に富み、オフィス賃料が最も高い。最近は周辺エリアにもハイグレードオフィスビルが目立つようになるなど、上海オフィスエリアは拡大が続く。中国企業は上海に自社ビルを構える例が多く、賃貸オフィスビルの所有では香港やアジアの不動産会社の存在感が大きい。プライムオフィスビルの流動性は低く、海外からの長期投資機会は限られている。しかし、中国REITが国内上場を目指す動きもあり、今後は投資市場として成長が期待できる。