J-REITの築古大規模ビルの賃料は高水準で安定的に推移している傾向が見られる。1980年を境とすると、それ以前に竣工したビル(10物件)の方が、それ以降に竣工したビル(25物件)より高い賃料水準を維持していた。2007年第1四半期を基準に直近5年間の賃料の最大値と最小値の幅をみると、1979年以前竣工のビルが15.4ポイント、1980年以降竣工のビルが21.7ポイントと、1979年以前の方が安定している。大規模修繕や耐震工事などの対応を計画的に実施しているビルが多く、直近5年間の修繕費や資本的支出の平均額を取得額で除した建物維持費負担率は、築後25年~40年の物件で大きくなるケースが見られた。1979年以前竣工のビルのなかで建物維持費負担率が0.5%未満の物件は、いずれも9年~15年前に耐震改修工事を含む大規模修繕など追加投資をしているようだ。築後25年~40年に追加投資することで、築浅ビルに対する相対的な市場競争力の維持を図っている様子がうかがえた。