2012年第2四半期の東京Aグレードオフィスの空室率は、対前期比+1.05ポイントの8.38%だった。千代田区や新宿区で竣工したビルに空きがあり、これらが空室率を押し上げた。一方、坪あたりの月額賃料は同+0.3%の2万5006円となっている。賃料水準の高いビルの竣工も多く、一部で平均賃料を引き上げたとも考えられ、市場はほぼ底打ち状態だ。内需は底堅く、過度な円高が好調な企業業績に水を差さなければ、設備投資の増大も期待され、雇用環境の改善とともにオフィス需要が高まるだろう。現在のような低い賃料水準は長くは続かない可能性が高い。テナントにとって、空室があって選択肢が多い現在は、移転決断のチャンスともいえる。Aグレードオフィス市場の空室率は2012年下半期に下落、賃料は空室率の改善がやや進んだ後、速度を速めて上昇するとみられる。