2013年11月の不動産業倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同月比(YoY)+23.80%、前月比(MoM)-10.34%の26件と、2カ月連続のYoYプラスだった。ただし、11月としては1994年以降の20年間で2012年の21件に続く2番目に少ない件数だ。2013年1月~11月の累計はYoY-13.9%の290件にとどまり、年間倒産件数は4年連続で前年を下回る見込みとなっている。2013年11月の負債総額はYoY+140.14%、MoM-44.05%の132億2000万円とYoY大幅増だった。不動産業界は首都圏を中心に活況をみせているが、「来春の消費税増税をにらんだ駆け込み需要が一巡した感がある。しかも、売却希望者の売り出し価格が上昇しているため利益を取れない業者が多い」(都内の不動産業者)という厳しい見方も出ている。さらに、大手のシェア拡大による堅調な首都圏需要と地方との格差や、豊富な営業ノウハウを持つ大手と旧態依然の経営を続けてきた不動産会社という二極化が鮮明になっているといわれており、今後の動向が注目される。