2014年第4四半期(10月~12月)の都心5区グレードAオフィス賃貸市場は、空室率が前年同期比(YoY)+2.7ポイント、前期比(QoQ)+0.3ポイントの3.2%だった。2009年第1四半期以来の最低水準を記録している。坪あたり賃料はYoY+9.0%、QoQ+1.7%の2万9700円だ。大型グレードBオフィスビルも、空室率が2.9%と近年で最も低い水準になり、賃料がYoY+8.2%、QoQ+2.4%と金融危機以来最も勢い良く成長した。いずれの賃料も、直近のピークである2007年に比べるとおよそ40%低い水準にとどまるが、2012年を底とした持続的な回復傾向にあり、特にグレードAオフィスは底値から20%上昇している。

長廣 恭明