2016年上半期(1月~6月)のリテール市場は依然堅調だが、前年に比べて力強さに欠けた。株式市場の低迷で消費マインドが減退。訪日外国人の消費にも陰りが見られる。4月に中国が導入した輸入品の関税引き上げは、日本のインバウンド消費に大きな影響を及ぼしている。訪日外国人数は増えているが、1人当たり消費額が減った。優良エリアの一等地は賃料を維持しているが、それ以外の店舗賃料は弱含みに転じつつある。テナントのコスト意識が高くなり、オーナーとの交渉は長期化している。英国のEU(欧州連合)離脱問題も、急激な円高を通じてインバウンド消費を一層悪化させると考えられる。このことは、リテーラーは国内顧客にも焦点を当てるべき、ということを示唆しているのかもしれない。経済の混乱が短期的な悪影響をもたらすが、2020年の東京オリンピックは起爆剤になる。東京は依然として魅力的な市場で、リテーラーは引き続き好機を模索している。