特集 取引される街・銀座
高級ブランドの出店需要が復活も、売買件数は過去最低
コロナ禍にあえぐ銀座の街に、ようやく薄日が差し始めた。中央通りや晴海通りなどのハイストリートにおいて、ラグジュアリーブランドの出店需要が高まり、店舗の賃貸マーケットに改善の兆しが見えてきたのだ。一方で売買については、売り物件がこれまで以上に少なくなり、取引が一段と成立しなくなってきた。本誌調査の売買件数は過去最低となった。
売買事例分析 2021年7月~9月の動向
よみがえる投資意欲、売買高はコロナ禍前の水準に
世界的な金融緩和やワクチン接種の進捗による景気回復への期待を背景に、不動産投資への関心が高まっている。事業会社によるセールス&リースバックの広がりを受け、年初来の累計売買高はコロナ禍前の水準に回復。今を好機と判断し、資産入れ替えを進めるREITなどのプレーヤーが目立つほか、物流開発用地の売買も活況を呈し、市場をけん引した。
オフィス市況トレンド 成約賃料調査
恵比寿は2016年以来の低水準、1フロアの分割返却に応じる例も
本誌が東京、神奈川、大阪のオフィスエリア28カ所を対象に実施しているオフィスビル成約賃料調査。今回は2016年9月末時点の調査結果をまとめた。東京都内では調査対象22エリアのうち、「霞が関・永田町」「八重洲・京橋・日本橋」など8カ所が下落した。前回調査の12カ所より減少したものの、下げ止まったわけではない。
オフィス市況トレンド 企業移転ニュース
紀尾井タワーに第一生命、富士通が都内1万5000坪返却
売買レポート
- みなとみらいの大型オフィス50%、330億円でモルガン・スタンレーへ
- グロブナーに100戸、アライプロバンスが売却
- 200億円超で5物件、FPGが小口化商品に
- 72億円で5800m2、大和ハウスがマンション用地として
- 223億円で7万6000m2の物流施設、CREロジスティクスファンド
- ヒューリックが産経新聞から、木挽町通りのオフィスビル
- WeWork入居ビル、東急が売却
- 210億円で5%弱を取得、ジャパンリアルエステイト
- 電気街のランドマーク、日鉄興和に売却してリースバック
- 住友商事などから、みずほリース子会社が取得
- 113億円で206室を売却、ジャパン・ホテル・リート
- 香港フェニックスからオフィスビル、ハウジング・ジャパン関連会社
- ミサワホームとビーロット、戸数100の築浅マンションを売却
- アリアンツが都内マンション、韓国国民年金との共同ファンドで
- 156億円でオフィス6物件、Oneリートが千葉、東京などで
- 日本都市ファンドが100億円でブラックストーンから ほか
売買事例一覧 114件
直近3号分は日経不動産マーケット情報のトップページまたは画面右側の「売買事例一覧」からご覧いただけます。過去の売買事例データは、日本最大級の事業用・投資用不動産取引データベース、DEAL SEARCH(ディールサーチ)に収録しています。
ダイジェスト――開発、戦略、海外、注目レポートなど
- オフィス・住宅の超高層2棟、日本橋一丁目東は総延べ床39万m2
- コロナ禍で低迷するオフィス需要に底打ち気配 ほか